英語と日本語の発音と発声の違いについて
いくつか簡単にお話いたします。
私たち日本人にとって英語を話すと言うことは、
とても大変なことです。
なぜかと言うと、
英語と日本語は大きく違いがあり過ぎて、ほぼ
対極の位置関係にあるというのが理由になります。
ヨーロッパ諸国の言語には英語との共通点が
かなりあるので、それらの国々の言語を
母国語とする人々が英語を勉強する場合には、
母国語がかなりの割合で応用できます。
それに比べ、
文字、語順、発音、アクセント、イントネーションの
どれをとっても、英語との違いがあり過ぎる
私たちの日本語では、応用がきかないわけです。
なので、その違いが、私たち日本人が
英語を話すのを大変にしているのですが、
その中でも、とりわけ
日本語と英語の最大の違いである発音は、
私たち日本人にとって一番苦労をともなう
課題であるように思われます。
ということで、その英語と日本語の発音の
違いについて調べてみると、なにやら、
根本的な違いは、まず、発声法の違いが
最大の特徴であるようです。
発声法・息づかい・アクセントが違う
「母音単独」音節または「子音+母音」音節の
二種類を主体に、一音ずつ発音される日本語は
音の強弱が少なく、アクセントが音の高低で
付けられることから、英語に比べると、
より弱い、声帯の振動で発声されるので、
「平べったくフラットに」聴こえ、当然、
その周波数は低くなります。
一方、日本語の二種類の音節に加え、
「母音+子音」「子音+母音+子音」「子音+子音」
「子音+子音+子音」などの音節をいくつか
組み合わせた「数音節の塊」に息の強弱で
アクセントつけて発音される英語には、
たくさんの音の強弱があり、日本語よりも
遥かに強く声帯を振動させて発声されるので、
「ダイナミックで立体的に」聴こえ、当然、
その周波数は高くなります。
なので、英語の発声には必然的に「腹式呼吸」での
発声が必要となっていくわけで、
日常的な会話で「腹式呼吸」をほとんど必要としない
日本語の発音との歴然とした違いが
この発声法の違いにあると言えます。
息つぎの仕方が違う
そして、英語の「腹式呼吸」の関連性から見ていくと、
日本語と英語の「息つぎの違い」についても
知っておかなければなりません。
日本語ですと話をする際の呼吸はあまり意識される
ことなく話されていますので、話の途中で何度も
呼吸をします。
一方、英語ですと話す前にまず最初に、
一度大きく息を吸ってから、一気に話し始めます。
そして話をしている間、話し手は肺の中の空気を
ほぼ出しきるまで音を切らずに話していきます。
一度話し終わると、再度大きく息を吸ってから、
また一気に次を話し始めるわけです。
なので、こうような話し方のスタイルを
「腹式呼吸」と「息つぎ」のサイクルにして
話しているので、当然、日本人にとって英語は
聴いてて、かなり速く感じられる言葉であると
言えるでしょう。
リエゾンがある リズム・イントネーションが違う
さらに、その話される英語のセンテンスには
単語の語尾の音と単語の語頭の音をリエゾン
させることで繋げて、音が途切れることなく
滑らかに話される特徴があります。
独立したそれぞれの単語には、息の強弱により
付けられた、その単語自体のアクセントがあり、
単語と単語を繋げて途切れることなく滑らかに
話されるセンテンスは、リズミカルな乗りと
状況に応じたイントネーションをつけることで
話されているわけです。
なので、リズムとイントネーションが異なり、
息の強弱により付けられた単語のアクセントや
単語と単語が繋がるリエゾン、のない日本語が、
話の途中で、幾度となく音が切れるて話される
ところは、発声法と息つぎが英語と違うからだ
と言えるでしょう。
英語には日本語にない独自の音が20ほどある
さらなる違いには、英語には日本語にない音が
20ほどあるというところがありますます。
12歳未満の子供には、言葉を聴いているだけで、
自然に聴き取れたり、話せるようになる能力が
生まれながらにして備わっているので、
さほどな大した難題にはならないのですが、
この辺の年齢を超えて大人になると、20ほどある
「英語独自の音」を脳が正確に認識できずに、
勝手に雑音として処理するようになるのです。
そして、脳はその雑音つまり「英語独自の音」を
認識できないまま、最終的には、日本語の中にある
一番近い音で代用するようになります。
これが、「日本語訛りの英語」の原因
となっていくわけです。
その20ほどある「英語独自の音」は
舌の位置を常時変化させることによって発音され、
子音の場合は指定された箇所に舌先を当てることで、
発音されるので、明解で比較的簡単に習得できる
ようになります。
しかし、母音の場合は舌先が口中で浮いた状態で
発音されるので、そういった舌の位置で発音される
音のない日本語に慣れてしまっている日本人に
とっては習得が非常に難しくなってしまうわけです。
英語と日本語の発音と発声の違いのまとめ
「発声法・息づかい・アクセントが違う」
英語は腹式呼吸で発声されている。
英語の発音と発声には息づかいの音が大きく関係して行われる。
日本語の発音と発声はほぼ声の音だけで行われる。
音節の構造上、英語は子音で終わる言葉が大半を占める。
日本語はほとんどが母音で終わるので、音節ごとに一音ずつ発音される。
英語は音節をいくつか組み合わせた「数音節の塊」に息の強弱で
アクセントつけて発音される。たくさんの音の強弱があり、
日本語よりも遥かに強く声帯を振動させて発声されるので、
「ダイナミックで立体的」に聴こえ、その周波数は高くなる。
日本語はほとんどが母音で終わり音節ごとに一音ずつ発音される。
音の強弱が少なく、アクセントが音の高低で付けられることから、
英語に比べると、より弱い、声帯の振動で発声されるので、
「平べったくフラットに」聴こえ、その周波数は低くなる。
音節の構造上、
「リズム・イントネーションが違う」
英語にはリズミカルな乗りと
状況に応じて変わるイントネーションがある。
「英語には日本語にないリエゾンがある」
英語は単語の語尾の音と単語の語頭の音をリエゾン
させることで繋げて、音が途切れることなく滑らかに話される。
なので、そのつど音が変化したり消えてなくなったりする。
「息つぎの仕方が違う」
英語は一息で一気に話しきってしまうので
センテンス音は途中できれることがない。
日本語では話をする際の呼吸はあまり意識されることなく話され、
話の途中で何度も呼吸をする。
「英語には日本語にない独自の音が20ほどある」
子音の場合は指定された箇所に舌先を当てることで、発音されるので、
明解で比較的簡単に習得できるようになる。
しかし、母音の場合は舌先が口中で浮いた状態で、発音されるので、
そういった舌の位置で発音される音のない日本語に慣れてしまっている
日本人にとっては習得が非常に難しい。
20ほどある英語独自の音は、脳が正確に認識することができない。
脳が正確に認識することができない英語独自の音は、
一番近い日本語の音で代用され、これが日本語訛りの英語の原因となる。
こうして、簡単に英語と日本語の発音と発声の違いを
比べてみただけでも、かなりの違いがあることが、
分かるのですが、この違いを理解した上で、
英語を勉強していくのと、この違いを知らないままで、
勉強していくのとでは、上達の速さにかなりの違いが
出てくるのは、もう言うまでもないことでしょう。
日本語と英語の発音と発声の違いは複雑です。
なので、詳しく掘り下げて話すとなると、
たかが数ページで語りつくせるような、
そんな単純なものではないのですが、
英語学習を継続し、これから英語の4技能
「聴く」「話す」「読む」「書く」
を身につけていく上で、とても大切なことなので、
最低限知っておくべき相違点を簡単にまとめてみました。
僕のブログを読んでくださって、
本当にどうもありがとうございます。
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